革靴の染め替えに初挑戦
靴の染め替えをしている人ってかっこいいけどもし自分で出来たら革靴のおしゃれの幅がさらにひろがるのではないでしょうか。そんなことをふと思い立ち実際にチャレンジしてみました。
突然ですがみなさん、こちらの靴を覚えていますでしょうか。
そう、3月に買った靴の記事でも紹介したアレンエドモンズのHOPKINSONです。
その時に私が何と言っていたか。
“サイズ感はばっちりですが思っていたより赤みが強く意外とコーデが難しいのが少し悩みどころ。”
この悩みどころ、最近少しどころではなく結構な悩みどころになっておりました。
赤い靴は使いにくい!
基本的に王道な靴が好きな私。漫画でも好きなキャラを選べと言われたら結局主人公が一番好きな私。
そんな愚直な私にはこの赤を使いこなせませんでした。
手放すことも考えましたがサイズ感がばっちりなだけに何とかしたい!
と、いうことで自分の好きな色に染めてやろうじゃないか。
目標はダークブラウン系のミュージアムカーフ。初めての染め替えなのに無謀にもムラ染めにチャレンジしてみます。
結果的には勝利をおさめることができましたのでその軌跡をご覧ください。
それではさっそくやっていきましょう。
染め替え開始!
今回そろえた道具はこちら
- アセトン
- スピラン各色
- レザーフィックス(仕上げ剤)
- 刷毛
- ゴム手袋
- パレット
- 布
おおまかな流れとしては
アセトンで脱色→スピランで色付け→レザーフィックスで仕上げ
です。
必要な道具はAmazonやら楽天やらで揃えました。
それではまず今回生まれ変わる靴に登場していただきましょう。
いやー、赤いね君。なんでそんなに赤いの?
とりあえずワックスを落としてすっぴんにします。
早く俺を生まれ変わらせてくれと言わんばかりの表情です。(言ってない)これは楽しみですねえ!
まずはアセトンを布に付けてゴシゴシと脱色していきます。
とりあえず片足だけ抜いてみました。
並べてみるとだいぶ抜けましたね。アセトンだけではあまり脱色できなかったので途中リグロインも使ってみました。
おお、まるで茹でたロブスターのようなかすれたピンク色に変わりましたね。ロブスターよりオマール海老が食べたい。
一瞬どうでもいい心の声が漏れましたがとにかくめちゃくちゃ色を吸いそうです。
では次にスピランで色付けしていきましょう。今回はスピランを使いましたが染料であればなんでも良いと思います。
最初は薄い茶色を全体的に塗っていきます。ムラのある色合いを目指したいのでパレットに出したスピランを布に着けて適当に。
スピランは手についたまま放置するとなかなかとれないのでゴム手袋を2重に装着しました。(すぐアセトンで拭くとわりかしとれます)
ライニングとかに色がついたら嫌だなと思い念のためマスキングテープを貼りましたが邪魔なので最終的には剥がしました。
なかなか出足好調じゃないですか!少し黄色が入ることによって茶色感が出てきましたね。色が変わっていく様は自分でやってみてもなかなか楽しいものです。
この調子でだんだん濃い色を塗り重ねつつ適度にムラを作っていきましょう!
!!?
あれ?なんか濃い。失敗した?
そしてなんか君テカってない!?おい!どうなってんだ!
この後何を思ったか青色を足し、なぜかピンクメタリックに変貌します(動揺しすぎて写真を撮り忘れました)
なんだかんだありながらも完成!
ピンクメタリックはアセトンで拭いたら元に戻りました。ついでに怪我の功名かいい感じのムラ感も出てくれました。危ない危ない。
仕上げていきましょう
さて、紆余曲折ありながらもいい感じに染まってくれたのでここからは仕上げに移ります。
今回塗り込んだ色が抜けてしまわないようにレザーフィックスという仕上げ剤で色止めをしていきます。
レザーフィックスにはアクリル樹脂とワックスが入っているので革をコーティングしてツヤを出すというような役割でしょうか。
片足だけ刷毛で均一に塗りこんでみました。ツヤがでることで表情がぐっと引き締まりましたね。
両足に塗りこみ30分程乾燥させてからあとは通常のケアをしていきます。
なかなか様になっているのではないでしょうか。
じゃん!完成しました!
初めてにしてはなかなかに狙い通りのムラを出せたんではないかと思います。これは成功ですよね?
横からの表情もたまりませんな。
この欧州っぽい色気のある革の風合いと、6アイレット・360度ウェルトが醸し出すアメリカントラッドが融合して今までに見たことのないキマイラ靴の誕生です。
これはぼくのかんがえたさいきょうのかわぐつですね。
まとめ
今回の染め替えチャレンジの成果を改めてみていただきましょう。
比べてみるとこんな感じです。
やはりガラッと雰囲気がかわりましたね。これでスーツにも合わせやすくなりました。
今回初めて染め替えに挑戦してみましたが思った以上に満足のいく仕上がりになってくれました。
そして何より染めていく過程が楽しい!
色を入れて表情が変わっていく様を楽しむもよし、自分だけの色合いになった世界に一つだけの靴を愛でるも良しと色んな楽しみ方ができます。
道具さえ揃えれば割と簡単にできますのでみなさんもイメチェンしたい靴があれば挑戦してみても良いかもしれません。
ただし取り返しのつかないことになる場合もありますのであくまでも自己責任の範囲でやりましょう。
もしどんな道具を使ったのか知りたい!やってみたいけど経験者の話を一度聞いてみたい!などございましたら下記の
から来店いただき私、松田にご相談ください!
それでは次回もお楽しみに!
「SHOESLab.TORCH」とは
「履く」だけの革靴なんてもったいない!を信条に同世代に革靴の魅力を広めるため
某一部上場企業から脱サラし、大阪福島に靴磨き・中古革靴専門店を2021年にオープン。
店の見つけにくさには定評があり日本一見つけにくい靴磨き・中古革靴専門店を逆に
目指そうかと考え中。
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