足のニオイが気になる方必見!
今回はお悩みの多い足のニオイ対策について。靴磨き職人という立場から簡単にできる対策法を伝授します。
前回の記事で私自身がきちんとした革靴をきちんとした足数揃え、きちんとケアするようになったら足のニオイがキレイになくなりました!
と述べたところその「きちんとした」って具体的になんなの?という声がちらほら。
やはり足のニオイにお悩みの方は多いようです。
そりゃあ気になりますよね。
生まれ持っての激臭ボーイだと思っていた私が無臭ボーイへと生まれ変わったんですから。
きちんとした革靴、きちんとした足数、きちんとしたケアっていったい何なのか?
はい、ではお教えします。
守ろう3大原則
今回は日常的に革靴を履くサラリーマンの方々に特化している方法ではありますが、それ以外の方も原理を知ることで少しはお役に立てるかなと思います。
前回も言いましたがやはり大前提は靴の中の環境を清潔に保つことです。
その大前提を守るために今から言う3つを意識するようにしてください。
1. 本格革靴を履こう!(きちんとした革靴)
2. 日常的に履く靴は最低3足揃えよう!(きちんとした足数)
3. シューツリーを買おう!(きちんとしたケア)
この3つです。最低限この3つをやってみてください。ニオイが気になる方でこれを全て守っている方はいますか?たぶん1つも守れてないんではないかと思います。
実際に以前の私がそうだったのですから。
でもご安心ください。すぐにとは言いませんが必ず効果はあらわれてくれるはずです。
そもそも足のニオイの原因って?
具体的な説明はこの後やっていきますがまずは足のニオイの原因について。
足のニオイの主な原因は「イソ吉草酸」という物質です。皮膚上にいる雑菌が汗や皮脂などをエサとして分解したときに生み出されるものですね。
靴を履いているときの靴の中はというと高温、多湿、密閉といういかにも雑菌が好みそうな環境になっています。
雑菌が増えればニオイのもとになるイソ吉草酸もおのずと増えてくるのですが、もちろん最初から靴の中に雑菌がいるわけではなく、何度も履くうちに靴の中に菌が繁殖していくわけです。
新品で買った靴を1回履いただけで靴が臭くなった!って人はまぁいませんよね。
足のニオイが気になる人というのは毎回菌がいっぱい住みついた靴の中に足を突っ込んでしまっている状態なんです。おそろしい・・・。
そうなるといくら自分の足を殺菌石鹸でキレイにしたところで靴を履く度に菌がつくのですから意味がありませんよね。
じゃあ靴の中の環境を徹底的に良くしよう!というのが私の提言する3大原則なのです。
それでは詳細を1つずつ説明していきましょう。
3つの方法で足のニオイを撃退!
さて、ここからは話を戻しまして3大原則について詳しく解説していきます。
3つなんていっぺんにできない!と言うわがままな方のために3つの中でも優先順位をつけてみたのでお試しになる際にご参考くださいませ。
本格革靴を履こう!(優先順位低)
まず1つめ。
こちらは優先順位的には3つの中では低めですができれば天然皮革を使用した革靴を履いてください。
そしてインソール(靴の中)、中底、アウトソール(靴の底)に革を使っているものであればなお良しです。
素材が合皮やゴムだとどうしても吸湿、放湿という点で天然皮革に劣ってしまいます。
靴の中のムレは雑菌を増やす原因の1つでもありますので吸放湿性に優れた革のものを選択することは対策として有効ではないでしょうか。
そういった点を兼ね備えているのがいわゆる本格革靴というものです。ブランドにもよりますがだいたい3万円~で購入することができます。
ちなみに私がおすすめする本格革靴ブランドはスコッチグレイン。
このブランドの靴を買ってから革靴にはまった!という人は多いんではないでしょうか。
日本製でコスパも抜群、実店舗、百貨店、アウトレット店舗とどこでも気軽に購入できる環境があるのでもはや言うことなしです。
ただどうしても前述した条件をクリアしようとすると3万円以上は覚悟しないといけないので気軽に試せるものでもないですよね。したがって優先順位は低めとします。
しかしながら私は安い靴を毎年買い替えるより少々お値段がする靴を手入れして長く履くということをおすすめしております。
その方が結果的に安上がりになったりしますし、サスティナブルやSDGsが叫ばれる昨今の情勢にもあっている気がします。
そして何より革靴は「履く」だけのものではないという楽しさを教えてくれますからね。
ちなみに私が3年履いているスコッチグレインの革靴がコチラ。
4年目に突入してもまだまだ現役バリバリの衰え知らずです。
本格革靴を買われる際にお悩みの方はこちらの記事もどうぞ。私がおすすめのデザインを力説しております。
日常的に履く靴は最低3足揃えよう!(優先順位高)
お次は靴は3足以上揃えようというお話。
これは私が思う中で一番優先順位は高いです。むしろこの項目が今回のキモとも言えます。
足のニオイに悩んでいる方にお聞きします。好きな靴だから、履きやすい靴だからって同じ靴ばかり履いてませんか・・・?
この質問をすると大抵の方は「ぐっ・・・」となります。
靴は履くことでムレます。そのムレが乾かないうちにまた履く。これでは雑菌にわざわざエサをあげているようなものです。
そうしないように履いた靴は乾かす必要があります。靴の中の湿気がなくなるまでは1日以上かかる場合もあるので1日履いた靴を次に履く時は2日以上あけるようにしましょう。
靴のローテーションをきちんと組んでちゃんと休ませてあげるわけです。3足あれば7日間を1勤2休で回すことができますよね。
人間からしたら1勤2休なんて贅沢な話ですが靴の中の環境を清潔に保つためにはそれほどデリケートに扱わないとダメですよということは覚えておいてください。
こんなことを言うと必ず「この靴の履き心地が一番いいから結局同じものばかり履いちゃうんだよね」という輩があらわれます。
そんな人は同じ靴を3足揃えてください。好きな靴を毎日履けてニオイもなくなるならこんなにハッピーなことはありません。
そして!欲を言うならば本当は5足揃えてほしい!
あと2足を足す理由はなにか。それは雨が降った時用の靴です。
え?雨の日専用の靴がいるんですか?
そうなんです。レザーの靴は雨に弱いので雨に日には基本的に履きません。ですので雨の日に履く靴を2足用意してください。
雨が続いた時のために最低1日は休ませたいので雨用の靴を2足!
合計5足!本当はこちらを最低限としたいのですがあまり高いハードルをつけるとしり込みしてしまう可能性もあるのでこれはできればで結構です。
ちなみに雨の日に活躍するスタイリッシュな防水靴のレビュー記事を以前に書いておりますのでよければそちらも参考にしてみてください。
シューツリーを買おう!(優先順位中)
最後はシューツリーを1つでいいので買ってください。
これは優先順位的には中としましょう。ただし安いものは2~3,000円と価格的な取り組み安さがありますのでまずこちらから始めてみてもいいかもしれません。
シューツリーは靴のシワ伸ばし、型崩れを防いでくれると同時に靴の中の吸湿、脱臭も行ってくれます。
素材は安価で香りも良いレッドシダーのものが良いです。
まずは1つで大丈夫。自分の足に合ったサイズを購入しましょう。
シューツリーは靴を脱いだ後に装着するものですが、ここで注意していただきたいのが脱いだ後すぐに入れないこと。
靴を脱いだすぐの靴内はかなりの湿気があります。シューツリーには吸湿効果があるとはいえ靴内の湿気を全て取り切れるほど万能ではありません。
むしろ湿気ているところにフタをすることで状態が悪化するなんてことも・・・。
なのでシューツリーを入れるタイミングは翌日が好ましいです。
帰宅して靴を脱いだらまず靴内の湿気を玄関などの風通しの良い場所で自然乾燥させます。(間違っても扉のある靴箱の中には入れないでください。ムレます)
できれば靴底からも放湿するように玄関に立てかけておくと良いでしょう。
十分に放湿ができた翌朝、そこから初めてシューツリーを入れます。入れておく期間は丸1日で大丈夫です。1日経過したらまた次の靴に入れてあげましょう。
まとめ
ここまで解説したことを改めてまとめるとこうなります。
1. 本格革靴を買う!
2. 3足以上靴を揃える!
3. シューツリーを入れる!
これが靴磨き屋の私が提言する3大原則です。靴の中の環境改善に特化した方法ですので体質だと思っていた足のニオイがこれを試すだけでピタッとなくなる可能性は高いです。
優先順位的には2→3→1ですが個人的には1から始めることをおすすめします。
なぜなら1を最初にすると必然的に2と3もやりたくなっちゃうんですよ。これは私の経験ですが。
それほど本格革靴というのは奥深く魅力的な世界なのです。
ま、それは置いといてとにかく何度も言いますが靴の中の環境を清潔に保つことを意識してみてください。
初期投資には多少お金はかかるかもしれませんが、それだけで悩んでいた足のニオイとおさらばできると思ったら簡単じゃあありませんか?
まずはできることから徐々に始めてあなたも無臭ボーイの名をほしいままにしましょう!
今回記事にしたこと以外でも革靴のことでご相談がございましたら当店にぜひご来店ください。
↑こちらより来店予約していただければ便利ですよ!
それでは次回もお楽しみに!
「SHOESLab.TORCH」とは
「履く」だけの革靴なんてもったいない!を信条に同世代に革靴の魅力を広めるため
某一部上場企業から脱サラし、大阪福島に靴磨き・中古革靴専門店を2021年にオープン。
店の見つけにくさには定評があり日本一見つけにくい靴磨き・中古革靴専門店を逆に
目指そうかと考え中。
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